「ポケモンのまもるは択ゲーだから」という感想戦から卒業したいダブルバトルプレイヤーは、判断軸を一つ知ってほしい。まもるは、その目的を整理すると判断がぶれなくなる。
プレイングをワンランク上へ引き上げる鍵は、コマンド選択の45秒の使い方にある。
「まもる=守る」だけでは判断できない
まもるをなんとなく押してしまう場面には、共通のパターンがある。
- 相手が何をしてくるかわからないから、とりあえずまもる
- 倒されたくないから、圧がなくてもまもる
- まもれば安全だという思い込みで、まもる
どれも「まもることで何を得るか」が不明確なまま選んでいる。
まもるは「このターン攻撃を受けない」技だが、それ自体は目的ではない。倒されないことで得られる「次のターンの行動」が本来の目的だ。この目的が見えていないと、まもるは感覚で押すしかなくなる。
まず確認するのは「このターン、相手に倒される可能性が高いか」だ。
倒される可能性が高いか?
攻撃・交代・
サポートを選ぶ
倒される圧がないのにまもると、攻撃・交代・サポートに使えたターンを1つ捨てることになる。おいかぜを貼るべきターン、縛りを成立させるターン、攻撃を通すターン──まもる必要がなければ、まもらない方が盤面は動く。
圧がないなら、迷わず別の行動を選ぶ。圧があるなら、次の問いへ進む。まもる前に、もっと良い手がないかを確かめるためだ。
まもるより先に確かめること
倒される圧があるとき、まもるが最善とは限らない。まもる前に「別の手があるか」を確かめる。
別の手の例:
- 交代する:倒される圧から離脱し、いかくや有利タイプを場に出す
- 隣のポケモンでカバーする:このゆびとまれ・ねこだまし・てだすけで攻撃をそらす
- 先に攻撃して相手を倒す:圧の根源そのものを消す
まもるは「その場を生き延びる」技だ。交代は有利対面を作り直す行動、カバーは隣のポケモンを自由にする行動であり、どちらも盤面に与える影響が大きい場合が多い。
別の手があるなら、その手を取る。まもるより価値が高い行動を優先するのが原則だ。
別の手もないなら、ここで初めてまもるが選択肢の中心になる。ただし、まもれば問題が解決するわけではない。
別の手があるか?
(交代・隣のカバーなど)
価値が高い場合が多い
ねこだましへの考え方
なお、ねこだましを受けることが「倒される圧」に相当するかは状況による。行動が封じられることを圧と判断するなら、最初の問いはYESになる。先に攻撃して相手を倒せるなら、「別の手があるか」の問いでその手を取る方が得だ。
まもることの本当の目的
別の手もなくまもる択に来たとき、確かめるのは「まもることで次のターンに何か変わるか」だ。
次のターンに「何かが変わる」とは、次のような状況を指す。
- 相手の手が見える:どこに攻撃を向けてきたかを確認し、次のターンの判断材料にする
- 相方が自由に動ける:攻撃・積み技・交代を邪魔されずに通せる
- 状況が変わる見込みがある:おいかぜが切れる・天候が変わる・次のターンに交代できる
変わるなら、まもるを選ぶ価値がある。次のターンに判断をリセットして、最初の問いから改めて考えればよい。
変わらないなら、まもるは機能しない。
何か変わるか?
(相手の手を見る・隣をフリーにする・状況が変わる)
Q1から再判断する
受け入れて動く
(攻撃か交代)
まもっても状況が変わらないということは、次のターンも同じ問いに直面するということだ。連続でまもると成功率が下がる(2回連続で約33%)。まもりに頼り続けると、失敗したターンにそのまま倒される展開になりやすい。
変わらないと判断したなら、倒されることを受け入れて行動する。攻撃で相手を削るか、交代で別のポケモンを温存するかを選ぶ。倒れる前に与えたダメージや、交代で場に出したポケモンが次のターンの盤面を変える。
相手がまもってきたとき
相手がまもるを選んだターン、そのポケモンへの攻撃は無効になる。しかし、まもっていない方の相手のポケモンは何も制限されていない。
自分が相手を縛れているなら、攻撃先をまもっていないポケモンに切り替えることで、まもりを空振りさせながらダメージを通せる。これが「まもられたとき」の基本的な対応だ。
「相手がまもると読む」ためには根拠が必要だ。
- 自分が相手を縛れている:攻撃を受けると倒れる圧がある相手は、まもるを選びやすい
- 残りHPからまもるしかない状況:瀕死圏内でまもる以外の選択肢がない
- 連続まもるの確率:前のターンにまもっているなら、2回連続の成功率は約33%
根拠なしに「まもると思って別のポケモンを狙う」は単なる択ゲームになる。縛りを作れているからこそ、まもりを読む根拠が生まれる。
相手のまもるへの対処は、ダブルバトルの縛りに特化して考察した記事で整理した縛りの外し方と直結している。
まもるを使いこなすとは
ここまで3つの問いを使って、まもるを使うか否かを整理してきた。改めて認識してほしいのは、まもるの本質が「攻撃を防ぐ技」ではないということだ。
まもるは「次のターンを作る技」だ。相手の手を見るターン、相方が動けるターン、交代を仕込むターン──そのどれかが得られると判断できるときだけ、まもるは意味を持つ。変わらないのに押し続けると、まもるは「盤面を動かさない時間」になる。
そしてまもるは、読み合いの両面を持つ技でもある。自分がまもるかどうかを考えると同時に、相手がまもるかどうかを読む行為がダブルバトルの核心だ。
倒される可能性が高いか?
攻撃・交代・
サポートを選ぶ
別の手があるか?
(交代・隣のカバーなど)
まもるより
価値が高い場合が多い
何か変わるか?
(相手の手を見る・隣をフリーにする・状況が変わる)
判断をリセット
受け入れて動く
(攻撃か交代)
まもるは「生き延びる」だけでなく「次のターンに何かを変える」ためのもの。何も変わらないなら、まもらずに動いた方が得になる場合が多い。
ダブルバトルの立ち回り全体の判断基準は、ダブルバトルのコツとしてまとめている。まもるの判断は先手確保・盤面比率操作と直結している。
まもるは、合理的なターン管理の手段だ。
補足:ねこだまし・縛りとの関係
縛られた状況でまもるを選ぶのは「次のターンに何か変わるか」が根拠になる。1ターンの情報取得に留め、次のターンで交代か強行かを決断する。連続まもるに頼り続けるのはリスクが高い。
縛りへの対処の詳細はダブルバトルでの縛りの作り方とあわせて参照してほしい。


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